北海道での青春

紀行文を載せる予定

令和5年度4月(奉燈俳句)

   【倉沢薬師・奉燈俳句】

  風にのる 梵鐘の音や 緑立つ

 

令和5年度 奉燈俳句額

 私は、退職後3年目の平成28年の5月から「前山みゆき会」に参加し、翌、平成29年度から、奉燈俳句に名前を連ねるようになった。
 長年、墨書は、高野玉峰さんに依頼していた。私が参加していから、額の俳画は、4月の句会で、皆で下絵を描いて、その後は、色塗りおよび修正を、私がすることになった。
 ところが、玉峰さんは、ご高齢で筆を持つと手が震えて書けないと言われるので、令和元年度からは、恥ずかしげも無く、私がチャレンジ精神で、墨書も含めて一手に引き受けることになった。
 それで、毎年、4月になると憂鬱になるものの、意を決して、何日間かは、書家兼絵師にでもなったつもりで、奉燈俳句の額の創作に取り掛かることにしている。描いたばかりは、高揚感もあって、少し嬉しくなるが、何日かが経過すると、墨書の出来栄えも含めて、未熟さを実感する。それでも、『素人の作品なんだから、愛嬌』と、自身を慰めている。
 それで、今年は5年目を迎えたのだが、本年度・【写真(上)】は、なぜか達成感が薄い。完成させたばかりは、少しだけ満足感が生まれるものなのだが・・・
なぜだろうか?
 その理由を探りたくて、令和になってからの奉燈俳句額を見返してみることにした。

令和元年度

令和2年度

 理由のひとつは、私自身の俳句の内容なのかもしれない。
 新しい年号を迎えた喜び(令和1年度)、東京オリンピックが延期されたこと(令和2年度)、夏のオリンピック開催への期待(令和3年度)、ウクライナ侵攻の平和への願い(令和4年度)と、倉澤薬師堂の神仏への「願い」が込められていた。ところが、令和5年度の俳句では、祈願するものがあまり感じられない。
 本年度の俳句の意味合いは、『薬師堂の梵鐘の音が遠くから聞こえてきて、趣深い。季節は緑立つ季節なんだなあ』という程度のもので、感動が十分に伝わらない。
 鐘を突いているのは、散歩の後、薬師如来へ参拝した後の私自身の所作であり、私にとっての日常である。まったく、変わり映えの無い状況であるからだ。

 二つ目は、緊張感の無い4月の生活があるかもしれない。冬の3箇月間、フルタイムで臨時講師で勤務した。そこで、若い人々と接して活力をもらい、新年度からは途絶えていた地質の「ブログ」を再開するつもりでいた。ところが、敢えて言い訳になるが、様々な理由もあって、生活が乱れてしまっていた。本当に、『人間は、"気"の動物だ!』とつくづくと思う。

 

令和3年度

 

令和4年度

 三つ目は、全体的に作品として、やはり失敗作だと感じている。    
 俳画のアイディアが思い付かなくて、我が家の庭の風景を画題とした。厳密には、赤松の下は「芍薬」であったが、少し離れた所にあった「牡丹」を描いた。
風景画にすると、素材が崩れそうなので、松と牡丹の周囲は白紙とした。
 そして、新聞紙で練習した後、清書を二回したがいずれも失敗した。三回目に挑戦したが、これも途中で間違えた。
 鉛筆やペン書きの文字と違い、太筆で書こうとすると、簡単な「ひらがな」すら間違える。それで、『もう、これ以上、墨書を続けても上手くならないだろう』と諦めて、二回目の作を採用せざるを得なかった。
 そんな個人的な背景があったのだが、令和5年4月27日(木)、「前山みゆき会」のH会長とSさんの協力を得て、昨年の奉燈俳句の紙を外して、本年度のものに張り替え、倉澤薬師堂・鐘楼の下に飾った。そこで、「来年こそは!」という気持ちになれた。更に、良いものを求めたいという向上心は大切にしたい。

           *   *   *

 最後の話題として、ひとつだけ期待していることがある。それは、本年度使用した絵具に、「パステル絵具」を採用してみたことである。
 昨年・令和4年度の「紫木蓮と観音像」は、使用した絵具の性質が原因なのか、夏を過ぎると色落ちが激しくて、見る度に気にしていた。参拝者は極めて少ない薬師堂ではあるが、地域の方の参賀する正月前にはと思い、薄れた色付けをした。それでも、4月に外した時は、再び色褪せていた。
 本年度使用したパステル絵具が、「乾いた後は耐水性もあり、色落ちしない」という説明通りの仕様であれば、作品としては、かなり不満ではあるが、色彩は鮮やかなまま残ることが期待できる。これからが楽しみである。

 

 編集後記

 当初は、自分の名前は匿名で、アルファベットで示していたが、こうやって、倉澤薬師堂の奉燈俳句額に、会員の名前が記されていると、必然的に氏名もわかってしまう。

まあ、それでも「おとんとろ」というペンネームで、「はてなブログ」には載せていきたいと思います。

 さて、今日は、かなり変わった話題を上げます。下の写真は、私の左手の親指です。

良く見ると、爪の先が紫色になっています。実は、これ、約4カ月前に、理科室のガラス窓拭き掃除をしていて、うっかり窓枠を強く閉めた時に皮下出血したことが原因で生じた怪我です。

 最初は、親指の爪と皮膚の「付け根」が、紫色に変色していました。私が鈍感なのか、痛みは感じましたが、それほど痛くて大変という訳でもありません。ですから、特に、気にすることは無いものの、なぜか紫色の変色部位が、少しずつ先端に向かって移動していくことの方は、興味深く見守っていました。

 そして、2日ほど前に、ついに爪の先端に来たことと、爪も伸びたので、爪切りをしました。ほんのわずかですが、先端部分は切った爪と一緒にとれてしまいました。

『これは、貴重なデータになるぞ』と思い、急いで撮影した次第です。人の爪の成長速度は、私の場合、4~5カ月ぐらいで、根本から先端まで、約1.5cm成長しながら移動していくことがわかりました。

4カ月かかって、紫の変色部分が移動した

  毎日、畑の点検をして、夏野菜の成長の様子を見ています。どうも畑の条件が良くないのか、緑色の色彩が、健康そうに色づいていかないのを心配しながらいます。

 今シーズンは、一週間ぐらいの周期で、適度な雨降りがあって、水遣りをすることがほとんどありません。今日は、大陸からの高気圧が停滞前線を押し下げて、佐久地方は晴れていますが、明日から再び、前線の影響で雨降りの予報です。もしかすると、そのまま梅雨入りに突入してしまうかもしれません。もう少し、日差しが欲しいです。夏野菜たちの成長を楽しみに、日々過ごしています。(おとんとろ)