北海道での青春

紀行文を載せる予定

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「もののあはれ」を考察(神無月の句)

① 簾(すだれ)剥ぐ もののあはれや 焦げ臭さ ② かざし振る エノコロ草に 蒼天(そら)も揺れ ③ ひと偲び 滲む明月 掌(て)を合はす 佐久市文化祭に出品する「俳画を添えた俳句」を10月の句会で準備するのが恒例となっている。それで、自分の俳画の作品は…

燕去る(長月の句)

① いかづちは 戒めが如 地を揺らす ② 叔父逝きぬ 兄追ひ三十年(みとせ) 天の川 ③ 沙汰も無く コロナ禍残し 燕去る 防災の日に始まる9月は台風シーズンでもあるが、今年は台風が日本にひとつも上陸していない。しかも、7月中の台風発生は0回で、4・5・…

令和二年の夏終わる(葉月の句)

① 蜩(ひぐらし)の 調べ健気に 足るを知る ② 霊魂(たましい)の 巡る時空へ 星が飛ぶ ③ 母子疎開 令和二年の 夏終わる 今年の梅雨期も長引いて、かろうじて7月の最終日に明けた。佐久地方では、日照時間が少なく、夏野菜の生育が遅れ、いつまでも食べられ…

懐かしい蛍籠(文月の句)

① 蛍籠 枕辺(まくらべ)点し 兄妹(あにいもと) ② 艶(つや)鈍し 鐘楼屋根に 梅雨の月 ③ 蕺菜(どくだみ)や 薬師如来に 軒を借り 7月の句会は「暑気払い」を兼ねて少し遠出をし、「吟行」の真似ごとをしてみるのが恒例だったが、コロナ禍が続くので、い…

自然の神秘三題(水無月の句)

① ユーカラを 伝ふが如く 四十雀 ② 保護色も フォベア(中心窩)のお陰 青梅とる ③ 雨蛙 観天望気 高らかに 非常事態宣言が解除されたので、「みゆき会」の句会が、三ヶ月振りに開かれることになった。今月は、「自然の神秘」をテーマに、俳句を作ってみるこ…