北海道での青春

紀行文を載せる予定

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

佐久の地質調査物語-123

3. 初谷沢の調査から 地質調査を進めていく上で、いくつかの波があります。仲間と一緒に入ることはあっても、単独で入ることは、あまり多くありません。しかし、平成14年の夏休みは、夢中になって単独調査にのめり込みました。 初谷沢の内山川との合流点…

佐久の地質調査物語-122

2. 尾滝沢付近の調査から (1)苦水(にがみず)の沢 無名沢だと思われるが、沢の内山川本流への合流点付近の集落名から、沢の名前として呼んでいます。短い沢なので、平成14年8月12日(月)の午前で調査を終えました。 最初の北から流入する沢との合…

佐久の地質調査物語-121

第Ⅴ章 北部域の沢 平成14年度に地学委員会では、内山川本流の調査(7/6と8/4)をしましたが、それらの資料を夏休み中にまとめていると、もっと多くのことが一刻も早く知りたくなってきました。それで、尾滝沢(8/10)、内堀沢(8/11)、苦水の沢(8/12)、…

佐久の地質調査物語-120

3. 内山川本流(3/3)の調査から 平成14年(2002)8月4日の調査の続きです。 私たちは、内山川の本流を歩いているのですが、それが、内山層の基底礫岩層群の層準辺りと、大月層の南限付近に当たるので、足元は、大きな地質学的時間差をまたいで観察…

佐久の地質調査物語-119

2. 内山川本流(2/3)の調査から ホド窪沢が合流する橋の上流20mで、石英斑岩(せきえいはんがんQuartz-Porphyry)の貫入露頭がありました。石英斑岩は、(半深成岩で)、珪長質組成の火成岩です。・・・かつては半深成岩という言い方もしましたが、…

佐久の地質調査物語-118

第Ⅳ章 内山層の基底礫岩層群 ある地域の地質調査をする時、模式地と言われている沢や、地層の走向とできるだけ垂直に流れているような沢、それに交通の便の良い河川などの調査を優先させて取りかかります。例えば、山中地域白亜系の調査では、「都沢(みやこ…

佐久の地質調査物語-117

4. 館ヶ沢の調査から 平成12年9月10日(日)の午後は、細萱林道の沢の調査の後、館ケ沢(たてがさわ)別荘地の橋の下から沢に入りました。 一軒目別荘がある、標高960m付近では、塊状の灰白色泥岩層(砂質シルト岩)で、N40°W・20°SEでし…

佐久の地質調査物語-116

2. ワチバ林道の沢の調査から 2000年9月15日(金)敬老の日、六川先生と二人で、コンクリート管の橋の下から沢に入りました。南に延びる林道が「ワチバ線」とあるので、沢の名称としています。 橋のすぐ上流(【図-①】)で、玉葱状風化が見られる黒…

佐久の地質調査物語-115

第Ⅲ章 内山層の化石 新第三系を中心とした私にとっての初年度・平成12年8月の調査で、釜の沢下流部で見たコングロ・ダイクに興味を覚え、追究してきた様子と主なコングロ・ダイクの産状を述べてきました。ところが、北部地域(内山川水系の南側支流)のコ…

佐久の地質調査物語-114

9.大沼沢の調査から 2002年10月14日(月)、祝日「体育の日」の振替休日に、大沼沢入口に駐車し、沢の調査に入りました。 西尾根の東へ張り出す標高860m付近では、黒色頁岩層と灰色中粒砂岩層(風化色は黄土色)の互層です。走向・傾斜は、N…

佐久の地質調査物語-113

《チャート礫の存在が 重要な意味を持つふたつの露頭》 標高915m(西から流入の8番目の沢との合流点)付近では、黒色泥岩層の露頭が続きます。そして、少し上流部で、やや大型のコングロ・ダイク(2個)を見つけました。柳沢ルートマップの(【図-⑥】…